ドラマーなら誰でも一度はあこがれたことがあるであろうラディックのブラックビューティー。
抜けの良いサウンドやが特徴的なスネアドラムだ。
そのため、タイト目な音を探している人には向かないが、オープンサウンドなスネアを探しているのならピッタリ。
現行のブラックビューティーは複数あるが今回はチューブラグが特徴的な型「LB416T」を紹介していくぞ。
Contents
ブラックビューティー/LB416Tのスペック
※表がはみ出る場合は横にスクロール可能
価格 | 72500円~ |
メーカー | LUDWIG ( ラディック ) |
シェル | ブラスシェル |
シリーズ | ブラックビューティー |
口径 | 14"x5" |
音質 | 抜けがよく広がりのある |
特徴 | チューブラグ |
LB416Tを検索
ブラックビューティーLB416の種類の違い
この記事で紹介しているブラックビューティーは「LB416T」である。
通常のブラックビューティーは「LB416」。
この違いはTがあるかないの違い。
本記事で紹介している「LB416T」のTはチューブラグのTとなっている。
したがって「LB416T」はチューブラグ使用のブラックビューティーとなる。
スタンダードな「LB416」の場合は、チューブラグ使用ではないという事になる。
ちなみにLB416KTというものがあるが、「KT」のTはチューブラグ、「K」はハンマード仕上げという意味だ。
品番の見方や違いがわかったところで、「LB416」の種類をまとめよう。
- LB416・・・スタンダードな仕様
- LB416T・・・チューブラグ使用
- LB416KT・・・チューブラグ仕様、ハンマード仕上げ
この3種類がある。
ちなみにLB416は深さが5インチであるが、ブラックビューティーには6.5インチ仕様のものもある。
14×6.5インチのブラックビューティーの場合の品番は【LB417】となる。
LB416Tを試聴
LB416Tの感想
結構胴が浅い
まずこのスネアのサイズは14×5ということは忘れないように。
その見た目と名前からして14×6.5のイメージが沸くが実際は14×5。
比較的浅めの胴でオープンな鳴りを兼ね備えている。
それに加えてメタルシェルの中でもオープンなサウンドを奏でるブラスシェルが採用されている。
つまりどちらかといえばポップよりのジャンルに向いているという事。
それに加えこのオープンな鳴りを実現しているのはチューブラグにある。
チューブラグでブラス本来の鳴り
通常、スネアのラグはピタッとくっついているため、本来の胴鳴りが抑えられている。
しかしLB416Tの場合はチューブラグが採用されていて、限りなくラグと胴の接地面が少なくなっているんだ。
たとえば、音の響き(振動)って手で押さえるとすぐおさまってしまうだろ?
これをスネアに置き換えると、胴との接地面が多い通常のラグだ。
逆に振動でなっているときに手で押さえる接地面を少なくしたらどうだろうか?
答えは「長くよく鳴る」だ。答え方は色々あると思うがいずれもこんな感じだ。
これがチューブラグ。
胴の鳴りを抑える部分が限りなく少ないから、ブラスの鳴りを最大限に引き出してくれる。
そんなスネアがLB416Tなんだ。
ブラスシェル+浅胴+チューブによって抜けの良いサウンドが奏でられるという事になる。
(14×5で浅胴といってイイのかはわからないが…。)
LB416Tのカスタマイズの例
胴鳴りを抑えたいならボルトタイト
オープンな鳴りが特徴のLB416Tだが、場合によっちゃ、鳴りすぎということもあり得る。
とくにスネア音を選ぶ曲の時にこのスネアは使えないな・・・。なんて言うこともざらにある。
そんな時はボルトタイトを使ってみてくれ。
ボルトタイトで鳴りを少し抑えることができるから、LB416Tの良いところは残しつつ曲調にスネア音を合わせることができる。
ミュートするなら
本来の鳴りを抑えるために、ミュートして響きすぎる鳴りを抑えるというのも一つの音作りだ。
リングミュートでもミュートできるし、一風変わったものだとゲルミュートというものもある。
ゲルミュートはゲルシートをヘッドにのせてミュートする方法だが、本当にスネアの音作りに適していると思う。
リングミュートはガッツリミュートしてしまうが、ゲルミュートの場合はシートを好みの大きさに切るだけで自由自在にミュート加減を調整できる。
胴鳴り命のブラックビューティーの、微妙なミュート調整にメチャクチャ合う方法といってもいい。
ゲルミュートに関しては【Rtom/Moongelのミュート効果と特徴、口コミ!ムーンゲルってどんなもの?】で詳しく解説している。
雷電湯澤使用の42本スナッピー
雷電湯澤使用にするならスナッピーを42本に変えてみるといい。
オープンなサウンドに加えよりスネアの鳴りを強調できるようになる。
また、スナッピーを42本に変えるだけでゴーストノートの以前とは比べ物にならないくらいやりやすくなる。
個性と個性がぶつかり合うスネアを求めているなら、ボルトタイトは使わずスナッピーを42本に変更すると良いだろう。
つまり、ボルトタイトは鳴りすぎを抑えより平均的に。
42本線のスナッピーに変更するとさらに尖ったバランスにできるという事だ。
ヘッドの変更でもOK
鳴りを抑えるのは何もボルトタイトだけではない。
スネアヘッドでも調整できる。
たとえばREMOのコントロールサウンド(CS)に変えてみるだけでも、オープンな鳴りから少しだけタイトにカスタマイズできる。
センタードットがついているとアタック音が強調されるようになるから、「強さ」自体はキープできる。
いきなりCS-114BX エンペラーXとかにしてしまうと、イメージとは違う詰まったような音になってしまうかもしれない。
つまりブラスシェルとチューブラグのメリットを相殺してしまうかもしれないという事だ。
もちろんタイト目にするボルトタイトにも同じことがいえるが。
変更するなら「REMO CS-114BA」くらいから始めたほうが無難だ。
LB416Tの口コミ
この方の評価
- (品質)
- (拡張性)
- (音量)
- (コスパ)
- (オススメ度)
購入の動機
ビンテージコーナーに鎮座していたこの名器。
一度試奏し、その素晴らしいサウンドを聴き、即座に購入を決めてしまいました。
レコーディング映えする
ラディックならではの個性的な音がします。ブラス製のシェルで音量もありますが、決して耳に痛い音ではなく、雑味の無い暖かい音です。
叩いていて、もっともっと叩き続けたくなる、そんなポジティブな気持ちにさせてくれるこのスネアは、名器と言わせるだけのポテンシャルを実感するでしょう。
レコーディングにも是非利用してみて下さい!
このアイテムにおすすめのジャンル
ポップスやロックには良くマッチするでしょう。レコーディングにも個性を出すならオススメです!
注意点
この70年代のブラックビューティーはスナッピーが、特殊な作りになっているので、現行の14インチのスネアケースには収まりません。
ソフトケースを購入して収まるようにケースを改造する必要があるので要注意です。
LB416Tのまとめ
LB416Tは簡単に言えばスネア本来の鳴りを表現できる逸品。
その自然な鳴りは自分次第でどのようにも変化させていくことができる。
イメージとしては色々音を追加していく加点方式というよりは、鳴りを抑えていくようにカスタマイズする「減点方式」のほうがイメージしやすいのかもしれない。
あまりに減点しすぎるとLB416Tスネア本来の鳴りというメリットを相殺してしまうかもしれないから、気を付けてくれ。
ちょっと尖っていて玄人向けのスネア。
始めて購入するとなれば「思い切った決断」とまで言えてしまうレベルかもしれない。
初めてスネアを購入するなら無難なスネアがおすすめだ
このあたりから検討してみるとと良いかもしれない。
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