今月のイチオシ!!
REMOヘッドの種類を比較!スネアの打面を変えると音の違いはどうなる?

スネアヘッドの代表的メーカーであるREMO。

しかしREMOのヘッドと言っても様々な種類がある。

ヘッドと代えればかなり音色が変わる。
したがって、ちゃんと自分のスネアとの相性うあジャンルに合ったものを選ばなければならない。

そこで本記事ではREMOのヘッドの種類と特徴、音色について解説。また、それぞれのシリーズを比較してわかりやすくまとめてみた。

 

REMOのヘッドを覚えるときの2つのポイント

ポイント!

レモのヘッドを覚えるときのポイントは、あらかじめ厚さの種類と打面の名前を覚えると、その後のREMOのヘッドの種類を見分けることができる。

ポイント1 4種類の厚さの名前を覚える

  • mil⇒厚さの単位
  • ply⇒枚数

【厚さの名前1】ディプロマット-DIPROMAT(薄め)

 ディプロマットの厚み

0.7mil×1ply(1枚)

ローマ字表記では「DIPROMAT」と記載する。

ディプロマットはREMOにのヘッドの中でも一番薄いフィルムのものをいう。

厚みが薄くなればなるほど、振動が多くなるからサスティーンが伸びる。
しかし音量や、耐久性にかけてしまう。

 

【厚さの名前2】アンバサダー-AMBASSADOR(標準)

 アンバサダーの厚み

1mil×1ply(1枚)

ローマ字表記では「AMBASSADOR」と記載する。

REMOヘッドの標準ともいえる厚みだ。

スネアを購入すると、ほとんどの場合、アンバサダーの厚みのヘッドが装備されている。
全国共通でベーシックなドラムヘッド。

アンバサダーなら絶対に失敗しないともいえるが、尖った性能はない。

 

【厚さの名前3】アンバサダーX-AMBASSADOR X(少し厚い)

 アンバサダーXの厚み

1.2mil×1ply(1枚)

ローマ字表記では「AMBASSADOR X」と記載する。

アンバサダーにXが付いたバージョン。
アンバサダーよりも若干厚めにできているため耐久性は上がっているが、振動は少なくなるためサスティーン少なくなる。

 

【厚さの名前4】エンペラー-EMPEROR(厚い)

 エンペラーの厚み

0.7mil×2ply (2枚重ね)=1.4mil

ローマ字表記では「EMPEROR」と記載する。

エンペラーヘッドは最も厚くできているヘッドだ。

厚めのため音量は上がり耐久性も抜群。
しかしハイはカットされ、タイトな音になりやすくチューニングを間違えると詰まったスネア音になって音抜けが悪くなってしまう。

扱いが結構難しいのがエンペラー。

 

ポイント2 打面の種類を覚える

上記では厚みに関することを覚えてもらった。しかしヘッドには表面の材質にも特徴がある。

【打面の種類1】 クリアヘッド-CLEAR HEAD

クリアヘッドは一番は表面に加工を施しておらず、シンプルなヘッド。透明な表面が特徴だ。

クリアヘッドの音質の特徴は、表面に何も施していないため、邪魔なものが一切なく本来のスネアヘッドのサスティーンと明るさが得られる。

 

【打面の種類2】 コーテッド(COATED)

クリアヘッドの表面にざらつきを加えたコーテッドヘッド。白色。

クリアヘッドより音質は若干ダークに、そして倍音が抑えられるがそこまでの影響はない。
むしろコーテッドヘッドがベーシックと言ってもいい。

 

【打面の種類3】 コントロールサウンド-CONTROL SOUND(CS)

裏面にドットフィルムが貼られたもの。

このCSドットがあることによって余計な倍音がカットされ、締りのある音(タイト)になる。アタック音も増加するのがCSドットの特徴だ。

また、CSドットが打面のバリアをしてくれるおかげで耐久性も抜群に上がる。

クリアヘッドやコーテッドヘッドに組み合わせて使用される。

 

  • 「クリア」+「CSドット」=コントロールサウンド
  • 「コーテッド」+「CSドット」=CSコーテッド

 

【打面の種類4】パワーストローク-POWERSTROKE

打面裏面の外周にリングミュートが施してあるヘッド
これにより余計な倍音をカットすることができる。

 

  • 「コーテッド」+「パワーストローク」=コーテッドパワーストロークヘッド
  • 「コーテッド」+「パワーストローク」+「CSドット」=パワーストロークコーテッドドットヘッド

 

【打面の種類5】 ピンストライプ-PINSTRIPE

2枚のフィルムで形成されているのがピンストライプ。周囲に円が描かれているのが特徴だ。

2枚のフィルムにより振動を抑え合うため倍音が少なくなる。

ピンストライプもコーテッドやクリアに組み合わせて使われる。

 

  • 「コーテッド」+「ピンストライプ」=コーテッドピンストライプ
  • 「クリア」+「CSドット」+「ピンストライプ」=コントロールサウンドピンストライプ

 

【打面の種類6】 ファイバースキン-FIBERSKYN

ファイバースキンは豊かなサスティーンで、繊細なタッチにも反応することから、ジャズやオーケストラなどに多く使用されているスネアヘッド。

 

スネアヘッドの種類まとめ

厚み

  • ディプロマット・・・薄い(0.7mil)
  • アンバサダー・・・普通(1mil)
  • アンバサダーX・・・やや厚い(1.2mil)
  • エンペラー・・・厚い(1.4mil)

表面

  • クリア・・・透明でシンプル。
  • コーテッド・・・ざらざら加工で温かみをプラス
  • CS・・・ドットでアタックとタイトな音
  • パワーストローク・・・ミュートリング搭載
  • ピンストライプ・・・2枚重ねで振動を抑制
  • ファイバースキン・・・繊細なタッチに反応

基本的にREMOのヘッドを見ていく場合は「厚さ」と「表面」の素材の組み合わせで見ていく。

ゴチャゴチャにならないように注意しよう。

 

REMOのヘッドの覚え方練習問題

Q.ディプロマット+コーテッドヘッド

A.コーテッドディプロマット

Q.アンバサダー+コーテッド+CSドット

A.CSコーテッドアンバサダー

Q.アンバサダーX+コーテッド+CSドット

A.コントロールサウンドX

Q.エンペラー+コーテッド+CSドット

A.CSコーテッドエンペラー

Q.アンバサダー+クリア+CSドット+ピンストライプ

A.コントロールサウンドピンストライプ

Q.エンペラー+クリア

A.クリアエンペラー

Q.アンバサダー+コーテッドヘッド+ピンストライプ

A.コーテッドピンストライプ

河村
他にもやや難解な組み合わせがあるが、概ねこんな感じだ。

ノーマル系のヘッドはコーテッドやクリア。

ちょっと特殊になるとコーテッドにピンストライプ、CSが同時に施してあったりする。

組み合わせで音色がだいぶ変わるのはとても面白い。これがヘッドを選ぶときの楽しさだ。

 

REMOスネアヘッド【クリアヘッド】

クリアヘッドの特徴

音色の特徴

  • (明るさ)
  • (余韻)
  • (反応)
  • (アタック)
  • (耐久性)

最もシンプルに作ってあるREMO製のクリアヘッドだ。
シンプルというのは表面に加工を施していないもの。

音の鳴りはオープンで。倍音が多い理由はコーティングされていなかったり、リングミュートが搭載されていないためである。

クリアヘッドの特徴として、サスティーン(余韻)は長く音色は明るい。

その反面、耐久性や音量の部分は落ちる。

 REMOのクリアヘッド

  • クリアディプロマット
  • クリアアンバサダー
  • クリアエンペラー

 

クリアヘッドを比較

C-14BD C-14BA C-14BE
ディプロマット アンバサダー エンペラー
7.5mil×1ply 10mil×1ply 7mil×2ply

 

REMOスネアヘッド【コーテッド】

コーテッドヘッドの特徴

音色の特徴

  • (明るさ)
  • (余韻)
  • (反応)
  • (アタック)
  • (耐久性)

REMO製のヘッドの中で一番人気があり、ベーシックとして扱われているのがこのコーテッドヘッドだ。

その作りは単純で、クリアヘッドにザラつきのあるコーティングを施しただけ。

この効果はてきめんで、クリアヘッドでは明るくサスティーンが長かったものを、コーティングによって若干打ち消している
これによりクリアヘッドより、より扱い安くなっているのがコーテッドヘッドだ。

その扱いやすさから、幅広いジャンルのドラマーからも愛されている。

また、販売されているほとんどのスネアに標準装備されているのがこのコーテッドヘッド。

全スネアヘッドの一番ど真ん中、まさに定番中の定番が「コーテッドアンバサダー」だ。
アンバサダーについては上記でも説明しているが、中程度の厚みのこと。

河村
すなわち、一番ベーシックで基準となるスネアヘッドが「コーテッドアンバサダー」になるんだ。

また国内のコーテッドアンバサダーと、海外のコーテッドアンバサダーには若干の違いがある。

国内品のコーテッドアンバサダーを基準とすると、海外のコーテッドアンバサダーは若干柔らくできており、音質も若干柔らかい。
国内のコーテッドヘッドは「JP」となっていてジャパンとついているから間違えないように。

また、海外仕様のコーテッドアンバサダーは「00」となっている。この品番を見間違えないようにしよう。

 REMOのコーテッドヘッド

  • コーテッドディプロマット【114BD】
  • コーテッドアンバサダー【BA-0114-00/14BA-JP】
  • アンバサダーXコーテッド【AX-114】
  • コーテッドエンペラー【114BE-00/114BE-JP】

 

コーテッドヘッドを比較

114BD 114BA-JP AX-114 114BE-JP
ディプロマット アンバサダー アンバサダーX エンペラー
7.5mil×1ply 10mil×1ply 12mil×1ply 7mil×2ply
- 海外仕様あり - 海外仕様あり

 

REMOスネアヘッド【CSドット】

CSドットの特徴

音色の特徴

  • (明るさ)
  • (余韻)
  • (反応)
  • (アタック)
  • (耐久性)

CSとは「コントロールサウンド」ということを意味している。その名前の通りCSドットが暴れがちな高音域を見事にコントロールしてくれる。

通常のヘッドにCSドットを貼って、ミュート効果を出しアタック音を前面に出しているのが特徴だ。

ドット面を張り付けることによって、通常のコーテッドやクリアヘッドの耐久性を増加させている。

おもにハードヒッターのロック系ドラマーに愛されているスネアヘッドだ。

ちなみにホワイトドットというものがあるが、これはただ単に色が違うだけで性能に違いはない。

 

CSドットを比較

CS-14 CS-114BA AX-114 CS-114BX
アンバサダー アンバサダー アンバサダーX エンペラー
クリアヘッド コーテッド コーテッド コーテッド
10mil×1ply 10mil×1ply 12mil×1ply 10mil×2ply
5milドット 5milドット 5milドット 5milドット
- - - REMOの全ヘッドの中で最も厚い

 

REMOスネアヘッド【パワーストローク】

パワーストロークの特徴

音色の特徴

  • (明るさ)
  • (余韻)
  • (反応)
  • (アタック)
  • (耐久性)

パワーストロークの特徴はそのタイトな音質にある。
外周にはデフォルトでリングミュートが施され、サスティーンが極端に短いのが特徴のヘッド。

中音域からやや低音の音質が際立っており、ダークでしかし温かみのある音色が特徴だ。

パワーストロークのタイトさに加え、同時にCSドットが付属している尖ったヘッドもある。

 

パワーストロークを比較

※スマホで見る場合は横にスクロール可能

種類 77 P3 P3X P4
厚さ 7mil×2ply 10mil×1ply 14mil×1ply 7mil×2ply
ミュート 7mil 3mil 2mil 3mil
表面 クリア/コーテッド クリア/コーテッド コーテッド クリア/コーテッド
タイプ CSドット - - -
カラー 種類あり 種類あり なし なし

※スマホで見る場合は横にスクロール可能

 

パワーストロークヘッドはスウェードやエボニーなどあるが、それらはサイズが18インチから等、スネアにハマらないため本記事では割愛する。

REMOスネアヘッド【ピンストライプ】

ピンストライプの特徴

音色の特徴

  • (明るさ)
  • (余韻)
  • (反応)
  • (アタック)
  • (耐久性)

ピンストライプの特徴は2枚構造のヘッドにある。
この2枚重ねで製造されているピンストライプは、ヒット時に生まれる無駄な倍音をカットしてくれる。

音質のイメージとしてはCSコーテッドと、パワーストロークの中間といったところだろうか。

中音域のレンジが広く、ダークな音質から腰のある音域まで幅広くカバーできるのがこのピンストライプだ。

ピンストライプにCSドットをつけたヘッドもある。

 

ピンストライプを比較

※スマホで見る場合は横にスクロール可能

ピンストライプ ピンストライプCS ピンストライプX ピンストライプエボニー
厚さ 7mil×2ply 7mil×2ply 7.5mil×2ply 10mil×2ply
表面 クリア/コーテッド クリア クリア/コーテッド エボニー
タイプ - 5milドット 5milドット 5milドット

※スマホで見る場合は横にスクロール可能

 

REMOのヘッドの種類と比較まとめ

薄ければ薄いほどサスティーンは多くなり、厚みが増すほど頑丈になり音量が大きくなる。

また、ヘッドの種類にもロック向き、ポップス向きがある。

クリアヘッドやアンバサダーは比較的明るい音色でアタックも柔らかいため、ポップス等に向いている。

また、CSはドットにより耐久性とアタック音が増す。

パワーストロークはミュートリングが内蔵され、タイトな音で中音域が豊富なダークトーンが特徴だ。

自分がやっているジャンルやスネアの特徴に合わせてREMOのヘッドを交換していくのがおすすめだ。

たとえば、【チューブラグのブラックビューティー/LB416T】の倍音を調整するために、ミュートゲルを使用する方法もあるが、明るい音色はそのままにアタック音を増すのであれば、CSにしてみる。
また、倍音をカットし明るすぎる音色を抑えたいのであれば、パワーストロークにするなどの変更方法がある。

ポイント!

ヘッドの交換はミュートするだけじゃなくて、音色の音程、音域を変更することに役立つ。

適当に選んでもある程度チューニングでどうとでもなってしまうが、レコーディングなどシビアなシーンではその違いは顕著に出る。

ぼんやりとでもいいから、なんとなく自分のイメージに合ったREMOのヘッドの種類を選んでいこう。

河村
マイスネアの音色は基本的に研究だ。いろいろ試すからこそ自分だけの音色を手に入れることができるんだ。

 

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