![【キースムーン】破天荒なドラムと性格で人気!爆発事件などの逸話について](https://n-e-u.jp/wp-content/uploads/2020/07/keith-1-1.jpg)
破天荒なドラマーの元祖として知られるキースムーン。
そんな彼は世界的ロックバンドThe Who(ザ・フー)に所属していた。
何から何まで破天荒、そんな奇人ドラマーのキースムーンについて知ってみよう!
キースのドラムプレイも今の凝り固まったドラム概念を覆してくれるかもしれない。
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Contents
キースムーンの概要を8項目でザックリと
- The Whoに加入のきっかけは酔っ払っていた
- パワフルでハードヒットスタイル
- その奇行から変人扱いされていた
- ハットで刻まない
- 動きが特殊
- どれも大音量の謎のドラムセット
- 最も偉大な100人のドラマー2位ランクイン
- アルコール依存症の治療薬のオーバードーズが死因
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キースムーンのスペック
※表がはみ出る場合は横にスクロール可能
和名 | キースムーン |
英名 | Keith John Moon |
誕生日 | 1946年8月23日 |
命日 | 1978年9月7日 |
バンド | The Who |
パート | ドラマー |
特徴 | ・手数が多い ・ハードヒッター |
性格 | 破天荒・奇行 |
キースムーンの衝撃的な加入劇
キースムーンがThe Whoに加入する瞬間からそれはもうキースムーンであった。(笑)
というのも、キースムーンはThe Whoのメンバーの前に現れた瞬間から大きな衝撃を与えていたからである。
The Whoのメンバーの前に現れたのはまさにライブの最中。
当時のThe Whoはドラマーが脱退してしまったため、当日のライブはサポートドラマーを代役として雇っていた。
キースはそのライブの最中に現れたのである。
メンバーの前に合わられた詳細については諸説ある。その代表的なものが以下の2つ。
- 酒を持ったキースが突然乱入してきた
- キースの友人がサポートドラマーを見て「キースのほうがドラムがうまい」といってステージに挙げた
どちらにしろ、突然ステージに上がったのは間違いない。
いかにもキースらしい。
そこでキースのドラムが認められた。
しかしThe Who加入への決定打になったのが、酔っ払っていたキースがステージ上でゲロをぶちまけたこととも言われている。
こうしてメンバーの前に嵐のごとく現れ、The Whoに加入するまでに至ったのである。
キースムーンのドラムスタイル
パワフル&強打
キースムーンのドラミングと言えば、いまにも破壊しそうなハードヒットである。
左手のスティックを大きく振りかぶってドラムを叩くキースは、今のスマートなドラマーにも一度見てほしいくらい。
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自由なフィルイン
多くのドラマーは自分でドラムを考える際、フィルインはココ!みたいなマイルールがあると思う。俺もある。
でもキースの場合はそれが一概に当てはまるとは言えない。
通常の音楽の概念ではここはハットとスネアでビートを刻むというところでも、フィルで刻んでしまう。それがキースムーンの魅力でもある。
この場合はこう!という音楽の固定観念を覆してくれる。
そんな自由でやんちゃなドラミングが多くの人の心をつかんで離さなかったのだろう。
キースムーンはうまい?
ドラムは曲の基盤となるリズムを作らなければならないため一番テンポキープを意識しなければならない。
しかし、キースムーンの場合は我こそは!スタイルのため、リズムキープの概念がない。
自分がリズム隊である考えが一切ないのだ。
実際のところは本人しかわからないが聴いている分にはそう思わざるを得ないドラミングだ。
リズムキープをしない割に手数は多い。バンドとしてはとても厄介な存在。
通常のバンドメンバーであれば嫌われてしまう。
しかしキースの場合はその自由奔放なドラミングに加え、愛嬌のある表情でなぜか好かれていた不思議な存在であるといっても過言ではない。
正直うまいかうまくないかで言われたらうまくない。
記録に残るドラマーと言うよりも記憶に残るドラマーといった方が適切である。
ビートはもっぱらクラッシュシンバル
The Whoでドラムを叩いているキースを見るとあることに気付く。
ひたすらタカタかドコドコいっているか、シャンシャンと鳴っているのだ。
そう、キースムーンは手数が多いだけではなくビートを刻むとき、ほとんどの場合はクラッシュシンバルで刻んでいるのだ。
これに気付いてからThe Whoの曲を聴いてみると面白い。
本当にバックビートがクラッシュだらけだからだ。
一度見てみてほしい。
The Whoのベーシスト「ジョン・エントウィッスル」はただ単にキースムーンはハットの操作ができなかっただけという。
真相はどうなのだろうか。
キースムーンのドラムセットの特徴
要塞のように並んだタム
The Whoに加入した当初こそシンプルなドラムセットであったが、日を追うごとにそのドラムセットは増えていった。
最終的にタムで囲われた要塞のようなドラムセットになったが、どれも爆音チューニングであるため、ピッチなどの変化は分かりづらかったと言う。
キースムーンは幼いころは多動気味だったという。その多くの場合はこだわりが強く偏りが多いともいわれている。
キースのドラムセットの偏りもそういった特性を表していたのかもしれない。
使用機材
使用機材はデビュー当時はシンプル。使用していたシンバルはジルジャンであった。
時がたつにつれその使用機材もメーカーは変更され、点数も多くなっていった。
後期は
- ツーバス
- グレッチのスネア
- 9タム
- 2フロア
- パイステシンバル
- ティンパニー
- ゴング
になっていた
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キースムーンがかわいいといわれる理由
顔
キースの顔をよく見てみるとどことなく幼さが感じられる。それもキースが可愛いといわれている理由の一つだろう。
その幼さ残る表情に加え独特な動きときたもんだから、そりゃかわいいという声が上がってもおかしくはない。
キースムーンの可愛い動画(志村けんといわれている理由)
この動画を見ると巷ではキースムーンが志村けんに似ているといわれている理由も納得できる。
いや、このコミカルな動きをロック好きの志村けんが参考にしたのかもしれない。
その特徴的な動き
キースは本当に魅せるのもうまい。
実際は本当に楽しんでドラムを叩いているだけなのかもしれないが、見ているこっちもついつい首を振ってしまうほどにノらせてくれる。
動きも結構特徴的でどこかほかのドラマーと違う。不思議な魅力があるドラマーなんだ。
キースムーンの奇行と逸話!伝説と言われる理由ここにあり
破壊癖
キースムーンには破壊グセがあった。ドラムセットならまだしも、ツアー中に宿泊するホテルをも破壊するなんてザラだ。
そうした破壊癖に困ったホテルはとうとうキースを出入り禁止にしてしまったなんて言う逸話も。
ちなみにキースがドラムの破壊を始めたきっかけはメンバーであるピートがギターを破壊していたのを見た後、破壊衝動が抑えられなくなったとか。
こうして、キースのドラム破壊は恒例となっていった。
キースの破壊グセはライブに関連するだけではとどまらず、あろうことが自身の家を破壊。
百歩譲って自分の所有物だけならまだしも、友人の家をも破壊してしまう。
現在だったら大問題になるであろうが、比較的規制が緩やかだった時代だから許されたのであろう。
脱ぎ癖
キースの変な癖や奇行は破壊グセだけにはとどまらない。
脱ぎ癖というのも持っていた。
たとえばキースの脱衣癖が出てしまった過去最高の出来事は、脱いでテレビの収録を中断させてしまった事だ。
インタビュー時もSMプレイをしながら行うというやんちゃぶり。
また夜遊びのクラブにおいてもキースの脱ぎ癖は健在で、様々なクラブで出禁になっている。
キースは出禁になるのが得意なようだ。
それほど破天荒であったという事。
俳優の家にバイクでダイブ
なんとキースムーンの隣人はスティーブ・マックイーン。
砲艦サンパブロや華麗なる週末で主役を演じた大スターだ。
キースは何とかお近づきになりたいという思いから、バイクでマックイーンの家にダイブするという奇行をとった。
なぜバイクなのか?
それはマックイーンのモスクワ国際映画祭受賞作品「大脱走」を真似たからだ。
こうすると本人は大喜びすると思って、バイクでマックイーンの敷地内にダイブした。
これで喜んでもらえると思っているところがなんともマックイーンらしい発想だ。
しかし、実際のところマックイーンは以前よりキースの騒音や奇行に悩まされていた。
バイクでダイブ事件後、マックイーン宅の塀は高く改装されバイクで乗り越えられないようにされた。
しかし、キースはバイク事件後も、どうしてもマックイーンと仲良くなりたいという気持ちから、トランポリンを設置して塀の中をのぞくようになった。
このような粘着質なところもドラムセットや手数のこだわりに通ずるものを感じる。
女装の趣味があった?
女装の趣味というと語弊があるかもしれないが、キースはマリリンモンローに扮した写真を残している。
ライブをボイコット
これは完全にキースが悪い。ライブに遅刻してしまったキースの逆切れだ。
ライブ時間が始まってもまだキースとベースのジョン・エントウィッスルはこない。
ということでバンドは違うドラマーとベーシストを入れてライブを始めた。
あとから到着したキースはこれに対して激怒。
この時の喧嘩では足にケガをし3針も縫う事態にまで発展した。
ついでにThe Whoの脱退を表明。
この脱退は約1週間続いたが、メンバーとのわだかまりが解消したため、The Whoに戻った。
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とても気分屋だ。
今となっては笑い話かもしれないが、実際のメンバーとしたら相当扱いにくいぞ、キースは。
ドラッグ使用でメンバーと揉めていた
キースと言えばドラッグ。
そのドラッグがメンバーとの間に亀裂を生じさせていた。
ドラッグをやめさせたいメンバーにキースが殴り掛かったこともある。
相当な問題児だ。
しかし。ドラッグでラリッてるキースは返り討ちにあってしまったという。
過去には交通事故を起こしたことも
これはあまり触れてはいけなさそうな過去だが、キースは人身事故で人を1人殺めている。
これもしょうがない出来事と言えばそうなのだが…。
今でいうDQN集団に囲まれたキースと運転手。
運転手がDQN集団を退かせようと降車。
しかしパニックに陥ったキースはアクセルを急発進させ運転手をひき殺してしまったという。
この人身事故の焦点はDQN集団にあてられそうだが、実はキースに問題があった。
キースは囲まれた時点で「無免許」「飲酒」の状態であったからだ。
しかしこの事故に事件性はないと判断され刑罰の対象外、無罪となった。
バスドラに火薬を入れて大爆発
キースの破天荒ぶりを表すバロメーターになるのがこのバスドラ爆破事件だ。
バスドラに火薬を仕込んで爆破させる演出をキースはもくろんでいたらしい。
しかし安全規定量以上の爆薬をバスドラに入れてしまったがために、大爆発を引き起こしてしまった。
- ギタリストのピート・タウンゼンは一時的な難聴
- ボーカルのロジャー・ダルトリーは鼓膜の破れ
- ステージ脇で観覧していた女優のベティ・デイヴィスは失神
- キース本人は脳震盪で失神
という事態を招いた。
実際のキースのバスドラ爆破事故
これはバンド史上1番と言っても過言ではない放送事故。
しかし皮肉にもこの爆発事故によってThe Whoの人気も爆発したのであった。
嘘と冗談ばかりのインタビュー
キースはインタビュー中にも遊び心を忘ない。
質問されたことに対して意味不明な回答をすることもあった。その方が記者に喜んでもらえると思っていたからだ。
しかしその気持ちとは裏腹に記者たちは戸惑いを隠せなかったという。
世界初アクリルシェルのドラム使用
アメリカのzikcosというメーカーのアクリルドラムを世界で初めて使用したことでも有名なキース。
また、このアクリルドラム(クリスタルドラム)を使用した奇行も有名だ。
それは透明なフロアタムの中に金魚を入れて演奏したことだ。
最高のパフォーマンスだが、爆音ドラマーの近くに配属された金魚はハラハラしていたことだろう。
たまったもんじゃない。
アルコールとともに活動は低迷
アルコールにおぼれ…
そんな破天荒なキースムーン。
アルコール摂取量も破天荒で、普通のドラムが刻めないまでに至った。
現区を見るほどまでにその症状は悪化していた。
アルコール依存の治療開始。だがしかし
しかしキースムーンはアルコール依存症を治すために一念発起。その治療薬を飲むようになっていた。
意欲的にアルコール治療をしようとするキース。
しかしその意識があだとなった。
アルコール依存症の治療薬のオーバードーズにより亡くなった。
享年32歳。
キースは32錠もの薬を服用していた。
この過剰摂取は多ければ多いほど良いというキースの思想が招いたものなのか、それ以外なのかは誰も知る由もない。
キースムーンについてのまとめ
もしかしたら噂に尾ひれがついて話が大きくなっているだけかもしれない。
しかし、話が大きくなって今なお語り継がれているのはそれだけキースムーンが愛されている証拠と言っても過言ではない。